高速道路や幹線道路などで神出鬼没な覆面パトカー。普段安全運転に勤しんでいらっしゃる人でも、ちょっとした無意識の行動で検挙される可能性があります。検挙されないためには、覆面パトカーの存在にいち早く気づくことが重要です。本記事では、覆面パトカーの特徴やよくある車種についてご紹介します。
※違法な運転を助長するつもりは毛頭ありません。交通法規を守って安全なドライブを心がけましょう。
いわゆる覆面パトカーは「捜査用」「警護用」「交通取締り用」の3種類に分類される
一口に「覆面パトカー」と言っても、あなたはその性質によってこの3種類あることをご存じですか?交通取締りを行う覆面パトカーを見破るには、まずこの種類の区別をできるようになる必要があります。
捜査用覆面パトカー
こちらは事件の捜査に使われる覆面パトカーです。よく刑事ドラマで主人公たちが乗っている、手で回転灯をルーフに取り付けるようなタイプのクルマですね。
その名の通り事件の捜査などに使われるパトカーで、基本的に交通取締りを行うことはありません。
車種としては小型国産セダンを多く見かけますが、ミニバンなどセダン以外のタイプの事例もあります。
警護用覆面パトカー
要人を警護する際に使用される覆面パトカーです。総理大臣がクルマで移動するシーンをニュースなどで目にすることがあるかと思いますが、要人の周りを取り巻く黒塗りのクルマたちがそれです。
こちらも交通取締りを行うことは無いとみて良いでしょう。車種としてはセルシオやクラウンなどの大型高級セダンが多く、中にはメルセデスベンツ Sクラスなんかが採用されていたりします。
余談ですが、警護用パトカーがその業務中、複数台で高速道路に合流して様は壮観ですw 興味のある方はYouTubeなどで「警護 箱乗り」あたりで検索してみてください。
このパトカーに限っては馬乗りは道路交通法違反にならないのでしょうか?w
交通取締り用覆面パトカー
本記事の主役です。一般の人が関わる覆面パトカーとしては最も一般的なものと思われます。交通機動隊や高速道路交通警察隊の警察官が乗っており、道路交通法の違反が無いかを取り締まっています。
導入される車種については後述します。
本記事においては、覆面パトカー=交通取締り用覆面パトカーとして話を以下展開してまいります。
覆面パトカーの特徴10選
覆面パトカーは、装備や外見などのハード面や運転作法などから一般車との違いを見て取ることができます。
中型以上の、やたら綺麗な国産セダンである
最近は例外も増えてきましたが、依然として多数派なのがクラウンなどの国産セダンです。ボディカラーとしては、シルバーやホワイト、ネイビーなど、一般的でありふれた色を採用する傾向にあります。
そして、ボディがやけに綺麗な状態であることも見分けるポイントです。警察官が業務で使用する車両ということもあり、毎日洗車をしていると言われています。そのれゆえに、我々が目にする覆面パトカーはどれもピカピカに保たれていんですね。
アンテナがユーロアンテナである
とりわけ20型クラウンに当てはまりますが、黒い樹脂のアンテナ、いわゆるユーロアンテナを装着しているケースが多いです。通常、クラウンのような高級車であればシャークフィンタイプのアンテナを装着することが一般的で、ましてや昨今ではアンテナレス化も進んでいます。
車格に似合わないチープなアンテナを装着したセダンに遭遇した場合は疑ってかかるといいでしょう。
グレードエンブレムが無い(クラウン限定)
とりわけ20クラウンにおいては、社名のエンブレムのみでグレードエンブレムが付いていない個体が多いです。これには理由があり、警察に導入されているクラウンは「クラウンパトロールカー」という独自の車種のため。ゆえに、一般車のクラウンのような「Royal Saloon」などのグレードという概念が無いことになります。
ただし、後付けでグレードエンブレムを後付けしている覆面も確認できていますので、あくまで1要素として捉えることをおすすめします。
自車が走行しているエリア管轄のナンバープレートである
交通取締りは管轄するエリア内で行うことになっているようです。
例えば東名高速の厚木インターあたりを走行している場合、「相模ナンバー」であれば疑ってかかるべし!といったことになります。逆に、本記事の特徴に近しいとしても「品川ナンバー」であれば覆面パトカーの可能性は低いとみて良いでしょう。
青っぽい服装の大人(警察官)が2人、前席に乗っている
交通取締りを行う際には、ほぼ必ず警察官が2名乗車しています。
※規定上は1人での取締りも可能なようですが…運用上まず2名で取締りを行うことが前提のようです。
また、青っぽい服装をしています。これは交通取締りを行う警察官の制服で、業務中必ず着用しているためです。
ちなみに、以前は必ずヘルメットを着用しているといった情報がありましたが、現在はヘルメット無しでの乗務が多くなっているように感じます(というより、ほとんどヘルメット無しばかり?)。
リアガラス3面に濃いスモークフィルムが貼ってある
覆面パトカーの車内は搭載設備が多く、スケスケのガラスでは匿名性が下がってしまいます。そのため多くの覆面パトカーではリアの3面に濃い目のスモークフィルムを貼っていることが多いようです。
ルームミラーが2段ある
ここが視認できればほぼ確定です。前述の通り、交通取締りは2名体制で行っているため、助手席の警察官も後方を視認できるようルームミラーが追加されています。
走行車線をキープレフトで法定速度ピッタリで走行している
2車線の場合は左車線を、3車線以上の場合は真ん中より左の車線を、教習所で習うお手本のようなキープレフトで走行しています。当然、法定速度ピッタリで定速走行していることがほとんどです。
車線変更がめちゃくちゃ丁寧
これも教習所通り車線変更3秒前にウインカーを出し、充分な余裕を持って車線変更しているクルマは怪しいです。
ただしターゲットを捉えた時などには、最低限の合図のみで吹っ飛んでいくこともありますのでご注意を。
後ろに多くのクルマを従えている。または普段ぶっ飛ばしているであろうクルマが追い越していかない
覆面パトカーの存在に気づく人は意外と多いようです。そのため、覆面パトカーが走行している道路は、1台のクルマを先頭に不自然なほど大名行列気味になっていることもあります。
またローダウンしたア○ファード・ヴェ○ファイアのようなミニバンや欧州系ハイパフォーマンスモデルなど、普段高速をすっ飛んでいくような車種がいきなり減速し、追い抜いていかないようなクルマがいたら要注意です。
注意:「8ナンバー=覆面」は過去の話
「覆面パトカーは8ナンバーである」といった情報を耳にしたことはありませんか?一昔前までは確かにこれが通説でした。
しかし現在では一般車と同じ3ナンバーなどがほとんどになっていますので、分類番号で見分けることは事実上不可になっています。
覆面パトカーの車種
現在確認されているものとして、以下の車種が挙げられます。
トヨタ クラウン
王道中の王道です。少し前までは18型(いわゆるゼロクラウン)や20型が多く活躍していました。20型は今でも一定数存在しますが、最近はS21・S22型が主流になりつつあります。
トヨタ マークX
一時期ではクラウンの次によく見かけた気がします。
日産 スカイライン
トヨタ系よりはマイナーですが、少なからず存在する車種のようです。
スバル レガシィ
BM型レガシィの覆面パトカーも一定数存在するようです。ハイパワーターボのエンジン搭載。
スズキ キザシ
一般車としてはマイナー過ぎるスズキのセダンです。しかしながら、国費でまとまった台数が一時期導入されたため、少なからず存在する覆面パトカーです。一般車ではレアすぎるゆえ、覆面パトカーであることがバレバレとの一説も…。
その他ご当地覆面パトカー(ステージア、レガシィ アウトバックなど)
ご当地ものとして、覆面パトカーとは到底思えない車種がいます。
メーカー公式チューンド系(マークX GRMN、カムリWS)
これらの覆面パトカーの目撃情報が出た時は衝撃的でした。今後はカスタムされたベース車両を使った覆面パトカーも増殖か?
「フェイク」を見破れ!
今まで紹介してきた事柄を意識することで、ほとんどの覆面パトカーを見つけることができることでしょう。しかし、特徴が類似した一般車が存在することも確かです。以下の項目が当てはまったら覆面パトカーの可能性は低いでしょう。
追い越しをしても追いかけてこない
特に速度超過取締りの際、対象車両の後ろに追尾して速度を計測必要があります。よってターゲットを発見するとそれとなく追尾してきますので、追い越しても追いかけてこないクルマは一般車の可能性が高いと言えます。
「ハイブリッド」のエンブレムが付いている(クラウン限定)
前述したクラウンの一般車にはハイブリッドモデルが存在しますが、覆面パトカーの場合はハイブリッドモデルの導入は基本的に無いようです。そのためハイブリッドのエンブレムが付いているクルマは覆面パトカーである可能性がぐっと低くなります。
とはいえエンブレムチューン(後付け)の可能性もあり、そもそもカムリWSはハイブリッドモデルのため、慣れるまではハイブリッドエンブレムだけを見て判断するのは早計かもしれません。
晴天や降雨の無い夜間でもフォグランプを点灯している
個人的にこの点が合致すると白黒ハッキリし安心しますw
一般車では、晴天や降雨の無い夜間でもフォグランプを点灯しているクルマを多く見かけます。
しかしながら、警察では用途に即していない機能・設備の使用はしないはずです。フォルランプは本来、fog=霧の時のための装置です。にもかかわらず視界が良好な夜間にフォグランプを点灯しているクルマは、高確率で覆面パトカーではないと言えるかと思います。
いずれにせよ、日ごろから交通法規を遵守したドライブを
何はともあれ、交通法規を遵守していれば覆面パトカーの御用になることはありません。これこそが最強の護身術と言えそうです。
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