夕暮れから夜に運転をしていると、眩いばかりのフォグランプを点灯して走っているクルマに良く遭遇しませんか?雨でも霧でも無いのに何故フォグランプを?その謎を考察します。
そもそもフォグランプは何のためにある装置?
まずは「フォグランプ」自体について掘り下げていきます。
フォグランプは、霧などの視界不良時に周囲から自車を視認してもらうための補助装置
フォグランプは、主に霧で視界が制限される道路状況において、周囲から自車を視認してもらいやすくする補助装置です。
「フォグ(fog)」とは、日本語で「霧」に相当する英語。
フォグランプの用途
上の通り、基本的には霧で道路上の視界が良好でないときに点灯します。
霧以外でも、豪雨や降雪時などで視界が悪くなるシチュエーションにおいても、自車の視認性向上のために点灯すると効果的です。
考察:特定のクルマが視界良好時でもフォグランプを点灯して走行する理由4選
なぜ「霧灯」を晴天などの視界良好時に点灯しているクルマがこんなに多いのか、ずっと謎でしたが…天候に関わらずフォグランプを点灯している理由を筆者なりに考察してみました。
かっこいいから
これが理由として最も多いのではないかと推測します。「ピッカピカに光り輝いてる俺カッケー」といったところか。
「光」というのは、なにかと人を弾きつける性質があるようです。
例えば、イルミネーション。夜景に浮かび上がる色とりどりの光は綺麗で華やかですよね。
クルマに置き換えても、室内灯をLEDに替えたり、何ならアンダーネオンでカスタムするクルマもいるくらいです。
人にはどこか潜在的に光を求める性質があるのではないでしょうか?
クルマに備え付けられている機能は使い切りたい
「もったいない」精神ですね。前項とあわせて、せっかくついているものは光らせてしまえ!といった心理?
他のクルマへの影響を考慮していない
不適切なフォグランプ使用がもたらす影響については後述しますが、周囲のクルマのことを全く気に掛けていない可能性があります。
そもそも点灯していることに気づいていない
あまり運転しない人に起こり得そうですが、そもそもフォグランプの点灯方法を認識しておらずに知らず知らずつけっぱなしにしているパターン。
視界良好な時のフォグランプ点灯がもたらす影響
適切でない場面でのフォグランプ点灯は、もしかしたら周りのクルマに影響を与えているかもしれません。
対向車や前走車両の眩惑
フォグランプは視界不良時でも光が届くように設計されているため、かなりの光量があり、かつ広角に光が照射されます。そのため、視界が良好なコンディションではとてもまぶしく、対向車や前走車両を眩惑(げんわく)させてしまう可能性があります。
筆者は最近レーシックによる視力回復手術を受けました。レーシック後は光がまぶしく感じる「ハロ」「グレア」という現象をわずかに感じており、不必要なハイビームやフォグランプが少しまぶしく感じるようになりました。
まだ30代の筆者でも多少の影響が出るくらいですから、目に不調を抱えている方にとっては結構辛いものになりそうです。
周囲のクルマの地味なストレス源に
その光量から、周囲のクルマにとっては非常に気になる光になります。とりわけもともと暗い夜間は光の存在はとても目立つものであり、否が応でも目に入ってくるフォグランプは運転中の集中を阻害する要因になり得ます。
皆の安全な交通のために、フォグランプは用途に応じた点灯を
以上のように、不適切なフォグランプの点灯は周囲のクルマに悪影響を及ぼしている可能性があります。もちろん、視界が良好ではないコンディションでは安全確保のために重要な灯火ですので、正しい用途で使用するように心がけたいですね。